本日!高校入試!!
この記事は 2020年3月10日 に書いた記事です。
現在は状況が異なる可能性があります。
あおもり むなかたです。
本日、県内で一斉に高校入試が行われます。
なんと異例の面接なし。
突然の長い春休みとか、もうすぐ桜咲きそうとか異例尽くしですが、受験生の皆様、応援しております!
例年、去年の問題を適当に掲載してますが、今年は趣向を変えて「水平線までの距離」を計算してみたいと思います。
完全に中学校の数学の範囲は逸脱していますが、まぁ高校生なら大丈夫だろうという範囲です。
海のド真ん中にイカダに乗っていると想定して、身長175cmだと、何km先まで見えるかわかりますか?
高さと見渡せる距離には明らかに相関関係がある!というのは日常的に実感できると思いますが、h[m] の高さからどこまで見えるんだろう?っというのをきちんと数式で表してみましょう。
地球の半径 R(6,371,000[m])、高さ h、見渡せる距離 s を図にするとこんな感じ。
解答はずーっと下にスクロールすると見れます。
答え
s = R*acos(R/(R + h))
R + h と水平線の位置と地球の中心を結ぶでっかい直角三角形が見えるでしょうか。
この中心角が計算できれば、後は地球の半径を掛けるだけなので上の式が導けます。
中心角を仮にθ[rad]とすると cosθ = R/(R + h) なので
θ = acos(R/(R + h))
acos はアークコサインといって cos の逆関数になります。
さてせっかくなのでこれに当てはめていろんな距離を計算してみましょう。
まず身長 175cm だと目の位置はおおよそ 170cm の位置あたりだとして、上記計算式に当てはめると 4.65km になります。
これより身長が多少低くても 4km までは見えると思います。
次にスカイツリー 634m。
およそ 90km になります。
スカイツリーは電波塔も兼ねているので、90km の範囲をカバーしてるってことになりますね。
野辺地町にある烏帽子岳(720m)の山頂にも中継所があるのをご存知でしょうか。
こちらは 95.7km がカバーできます。
なんと青森県のほぼ全域!
まぁ実際は鰺ヶ沢や十和田にも中継所があるんですが。
岩木山 1625m。
143.9km になります。
函館までおよそ130kmなのでめっちゃくちゃ天気がいいと函館山が見えます。
一気に高度をあげて 400km。
国際宇宙ステーションが周回している高度です。
半径 2,200km の範囲が見えます。
ここまで来ると、上から見下ろす感じに直径 4,400km が丸々視界に入るようになります。
北海道から沖縄がすっぽり。
最後、高度 35,000km。
静止衛星の周回軌道。
半径 9,041km(直径 18,082km)。
地球の外周が 4万km なので、そのおよそ半分。つまり、片面がほぼ見えます。
そしていくら高度も上げても s は 1万km 以上になりません。
裏側はどうやっても見ることができないってことですね。うまく出来てるなぁ。
さらに式を h = に書き直せば、半径 s をカバーする電波塔を建てるには、何メートルの高さが必要か、ってのを逆算できようになります。
数学ってこうして役に立つんだぜーというお話でした。
sin、cos なんか一生使わないから覚える必要なし、とか言ってるアナタ!
結構身近で沢山使われてますからー!
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